広印広島青果 / 坂田 博文 社長
青果物の調整役を担う 物流や加工分野に注力

中四国地区でトップクラスの取扱量を誇る、広島市中央卸売市場中央市場(西区草津港)の青果卸売り。消費者ニーズの多様化、生産者の高齢化、物流の人手不足など、業界は大きな転換点を迎える。昨年6月に就任した坂田博文社長に、安定供給の仕組みづくりと、市場の役割の進化に挑む思いを聞いた。
青果物卸売りを取り巻く環境をどう見ていますか。
生産者の高齢化が大きな課題だ。中国地方の農業従事者の平均年齢は75歳に近づいていると聞く。営業時代から付き合っている生産者が今も代替わりしておらず、業界の高齢化を肌で感じている。卸売市場は消費者に安定的に商品を届ける調整機能を担うが、その前提となる生産自体が揺らいでいる。青果物は天候に左右されやすく、出荷量は日によっても大きく異なる。それを調整する役割は、われわれ卸売市場でなければ果たせない。
生産者にとって、売り先と価格が決まっていることほど安心なことはない。一般的に「三方良し」は売り手良し、買い手良し、世間良しだが、私は作り手良し、売り手良し、買い手良しを実現できる会社でありたい。
卸売市場に必要なのは、消費地のニーズと産地をつなぐコーディネート力だ。広島市は中四国・九州・関西の中間に位置し、120万人規模の大消費地でもある。われわれが拠点市場として、荷物を集約し効率よく流す。物流費が高騰する中、遠くよりも近くで消費してほしいというニーズも高まっている。そうした役割を担える市場が、これから生き残っていくと思う。
PROFILE
さかた ひろふみ 1967年10月11日生まれ、北広島町出身。広島県農業者大学校(現県立農業技術大学校)を卒業し、88年に広印青果(現広印広島青果)に入り、主に野菜部門で営業畑を歩んだ。執行役員、取締役を経て、2025年6月29日付で社長に就いた。好きな野菜は、20数年担当したキャベツと語る。