インタビュー 2026年1月5日

大きな夢語るリーダー育成へ 柔軟な発想でまちづくりに挑む

(社)広島青年会議所 (JC)/ 山下 竜一 理事長(中国アーテック取締役)

1月1日付で広島青年会議所(JC)理事長に就きました。

 今年度の基本理念に「夢翔」を掲げた。幕末の志士である坂本龍馬は「人として生まれたからには、太平洋のようにでっかい夢を持つべきだ」と語っている。彼は藩ごとに分立した日本を国としてまとめることを願い、薩長同盟や大政奉還を実現。既存の枠にとらわれない柔軟な発想力や変化を恐れず道を切り開く挑戦の精神に加え、人と人を信頼で結ぶ力が彼の持ち味だった。これはまさに、私たち青年経済人が今、最も大切にすべき力だと思う。
 私たちは広島に住む青年経済人として、まちの未来に大きな夢や希望を抱き、失敗を恐れず挑戦し続ける責任がある。原爆投下から昨年で80年。これまで広島のまちは驚異的なスピードで復興を遂げ、中国地方最大の経済都市へと発展した。今年は被爆100年へ向け次の20年を形づくる第一歩となる大切な1年だ。今もなお世界各地で紛争や戦禍に苦しむ人々が多く存在しており、そうした人たちに少しでも夢や希望を届けたい。
 一方、広島のまちは若者の県外流出や地域格差など、未来に向けた課題がある。諸先輩方が託してくれた広島を、次の世代へ。そのために、夢に向かって高みを目指し翔けあがっていく精神が必要。10年、20年後、このまちがどうあるべきかを一人一人が真剣に考え、その思いを行動に移していきたい。

新年度の主な事業計画は。

 一つは広島JCの理事長が例年実行委員長を担う「ひろしまフラワーフェスティバル」に新たな価値を創造することだ。1977年に「花と緑と音楽で平和を」をテーマに始まり、今年で49回目を迎える。来場者は3日間で広島県の人口の3分の2に相当するほど市民に愛されており、広島で唯一無二の祭典といっても過言ではない。節目となる第50回を前に、今まで以上に広島のまちや人が主体的に関わるように工夫することで夢や希望にあふれた持続可能な祭典に昇華していく。
 広島JCでは近年なかった「食」に関連した事業にも取り組む。2032年、広島市中央卸売市場が生まれ変わり、東京の豊洲市場のような、観光資源としての役割も期待されている。私は前職でJA広島中央会に勤めており、広島が山間地から沿岸、島しょ部にいたるまで多彩な産地と豊かな自然風土に恵まれた「食の宝庫」であることを実感している。一方、広島県の食糧自給率はわずか22%だ。市民が日常的に地元の食材に触れ、誇りを感じる機会が減っているのではないか。改めて食文化を見直し、広島全体の魅力として掘り起こしたい。
 スポーツを通じた夢へのチャレンジも後押し。スポーツは夢や憧れから、挑戦心や自信、他者を尊重する心など、人を成長させる多くの要素を育む。広島は全国に誇る「スポーツ王国」で多くのプロや実業団チームはまさに生きた教材。経験の有無や老若男女を問わず誰でも参加できるようなフィールドを用意し、広島の未来を大きく前進させる原動力としたい。

JC活動の姿勢について。

 変化を恐れない組織を目指したい。伝統はただ形を受け継ぐだけではいつか途絶えてしまう。守るべき核となる精神や理念を尊重しながら、時代に合わせて進化させることこそが大事。苦楽を共にし、より多くの時間を積み重ねた仲間とは、表面的ではない、深い絆で結ばれると信じている。会員同士はもちろん、地域社会や市民ともどれだけ深く関われるかが重要。相手の立場になり、多様な価値観を尊重し合える柔軟さを備えた広島のリーダーを育成していく。

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