冠婚葬祭のユウベルグループ(西区南観音、上田堅司社長)は、結婚式や披露宴を行わず、入籍のみで済ませる〝ナシ婚〟層の掘り起こしを図る。11月、福山エリアで婚礼施設を運営する2社と共同で「福山ウエディングチーム」を結成。第一弾として12月28日、福山市内の四つの結婚式場が協力する同市後援のイベント「ウエディングフェスタin福山」を福山駅前の「イチ セトウチ」で開く。結婚情報誌ゼクシィによると、備後・県北エリアの婚礼数は2023年(22年12月〜23年11月)の897組に比べ、24年は750件と減少。コロナ前比では57・6%となった。コロナ禍をきっかけに挙式列席経験のない適齢年代者が増えており、全国で約半数がナシ婚とも言われている。福山でグランラセーレの森とWグランラセーレ福山を運営するユウベルグループはアーククラブ迎賓館運営のテイクアンドギヴ・ニーズ(東京)と、セントヴァレンタイン福山運営の日本セレモニー(山口)と共に、企業の垣根を越えて儀式文化の継承を目指す。イベントでは結婚式場への見学に比べ、気軽に参加できるよう工夫する。例えば雑貨やフラワーショップなどのマルシェほか、撮影会などの体験型イベントなどを計画。一般的な挙式と披露宴だけでなく、挙式のみやフォトウエディングなどさまざまな形式の結婚式があることを訴求する。今後は住宅や車、家具、保険など結婚という節目と関わりの深い業種とのタイアップなども計画。ユウベルグループは地域貢献の一環で、小学校などで冠婚葬祭の意義などを話す出前授業を実施。挙式の有無は離婚率にも相関があるとされており、式の準備から実施までの経験を通じ、夫婦の絆を深めてもらいたいとする。

担当記者:高見

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