自動車販売業のティーズカンパニー(佐伯区八幡東、塚本雅彦社長)は、三輪電動バイク製造・販売のユナイテッド・ソリューション(南区元宇品町、北浦弘久社長)の代理店となった。3月には、普通自動車の運転に自信が持てなくなった高齢者向けに、速度30㌔㍍制限機能を設けるなど改良。運転免許返納前の〝生活の足〟として、ユーザーに加え自治体へのPRを強化する。塚本社長と北浦社長が崇徳高校時代の同級生であることなどがきっかけで意気投合し、認知向上と普及へタッグを組む。主力の3人乗り三輪電動バイク「EQVーCAMP」は、タイの3輪タクシー「トゥクトゥク」に似た形状で、屋根、ワイパー、ホロを備え、クルマのように雨風をしのげるのが特徴。ナンバー登録は側車付軽二輪の扱いで、普通自動車免許で運転できるほか、シートベルト付きでヘルメットが不要。全長218×幅105×高さ160㌢㍍と自動二輪ほどのサイズで、バイクのハンドルはクルマに比べて直感的に操作でき、アクセルとブレーキの操作ミスなどの心配も少ないという。30㌔㍍制限を解除すれば最高速度は60㌔㍍。家庭用の100ボルトで充電でき、フル充電で約80㌔㍍走行できる。価格は100万円以下を想定。1月には市議会議員や市職員などへの体験会を開いた。塚本社長は、「免許を返納すると、自力での移動手段は電動車椅子(シニアカー)などになり、生活範囲が限られる。バス路線の減少などで郊外や中山間地域の交通利便性の維持が難しくなる中、こうした社会問題の解決の一手としたい。観光地での需要も見込んでいる」と話す。