6月26日付で生産技術職出身者として初めて社長に就いた。「直近30年を顧みても基盤と呼べる事業は一つに絞れず、時代の変遷に合わせた開発で生き残り、昨年に創業200周年を迎えられた。祖業の顔料では紙利用の減少でトナー事業などが縮小する中、常温でCO2を吸着する材料など環境関連製品を社会に普及したい」。近年はスマートフォン・自動車向け磁性製品や誘電体など電子素材も収益性の高い事業として伸長。製品の粒子サイズが高均一で、電子機器の作動安定性が上がると高く評価される。「今年4月に5000万円以上をかけ、太陽の10億倍の光量で原子レベルの観察ができる施設のナノテラス(宮城)を利用開始。今後も微粒子合成技術を強みに時代を先取る開発を継続する」。学生時代はサッカーに没頭したが、趣味は大リーグ大谷翔平選手の応援。音楽鑑賞なども楽しむ。

プロフィル

くぼ つねあき戸田工業社長。1964年10月7日生まれ、南区出身。広島国泰寺高校から広島大学工学部を卒業し、88年に入社。主に生産技術に携わり、2003年頃からは10年以上、中国事業に従事。現地子会社代表も務めた。19年執行役員、21年取締役、22年常務、23年専務を経て24年6月から現職。

担当記者:額田

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