迫 勝則カープの独り言/ No.943
カープ選手の若返りが叫ばれる中で、私はあえて2026年シーズンの野手のキーマンは秋山翔吾(37)と菊池涼介(35)ではないかと思っている。その理由を書く。
カープのリーグ3連覇のスタートとなった16年の開幕2戦目(3月26日)のスタメン選手名と当時の年齢を調べると「1番・田中広輔(26)2番・菊池涼介(26)3番・丸佳浩(26)4番・ルナ(36)5番・エルドレッド(35)6番・新井貴浩(39)7番・天谷宗一郎(32)8番・石原慶幸(36)9番・黒田博樹(41)」だった。平均年齢は約33歳である。
一方でその9年後となる25年シーズン最終戦(10月4日)のスタメンは「1番・田中広輔(36) 2番・菊池涼介(35)3番・中村奨成(26)4番・佐々木泰(22)5番・末包昇大(29)6番・渡辺悠斗(23)7番・久保修(25)8番・石原貴規(27)9番・佐藤柳之介(22)」。その平均年齢は約27歳だった。ただこの試合は田中のカープ最終戦で「タナキク」を並べる目的があったため、その後に彼らに代わって出場した羽月隆太郎(25)と矢野雅哉(26)で計算すると、平均年齢は25歳になった。
つまりリーグ3連覇を果たした頃と、若手中心で臨む現在を比較してみると、実に約8歳差があるのだ。今、「2軍で若手を鍛え、1軍で中堅・ベテランが戦う」という賢明な起用法が崩れつつあるように思う。もちろん1軍は若い選手の実力を試す場ではない。そういう意味で、私は26年シーズンのキーマンに秋山と菊池を挙げた。彼らが若手の壁になることにより、初めて本当の「若手の台頭」が実現すると思うからである。
PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「カープ不朽のエース物語」。