新人時代 2025.12.08

和菓子作りの原点を学ぶ

藤い屋/藤井 嘉人 社長

和菓子作りの原点を学ぶ

 大学を卒業し、就職するつもりだった。家業はもみじまんじゅうなどの製造販売で今年100周年。両親から家業を継ぐように言われたことはなく、進路にこだわりはなかった。だが就活の矢先、東京の老舗和菓子店で修業する手はずが整い、そこで餡作りをはじめ、一通り学ばせてもらった。
 2年たち、広島に戻ろうかどうかと知り合いの仏料理店シェフに相談すると、いったんは和菓子の外に足場を移し「異なる分野の経験も大事」と指摘された。それから洋菓子店に半年ほど勤め、和菓子の世界しか見ていなかったことに気付かされた。伝統を守り抜くのが当たり前と覚悟を決めているが、洋菓子は材料も多様で作る楽しさや発想が次々湧いてくる。モチベーションが高まる感覚があった。
 もともと料理好きで、10代から母のそばで台所を手伝い、大学では江戸懐石近茶流に入門。御宗家の料理教室に通っていた。料理は素材をどう生かすか、第一に考える。私にとって菓子作りは素材と向き合う料理の考えが起点になっている。基本の技術や工程を大事にし、自社農場では原料のアズキや黒大豆を栽培している。2003年に入社し、全ての部門を経験。3代目の父から「新しい菓子を作ってみなさい」と背中を押された。
 伝統をいかに今に生かすか。100年以上続く〝こしあん〟の魅力を守り抜くためにも、洋菓子、料理、パン作りを通して新しいもみじまんじゅうに挑戦したい。

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