人材紹介や派遣業のセレクト(中区八丁堀、江夏裕盛社長)は、インターンシップを望む台湾の大学3年生と日本企業を仲介する事業の対象を来年度から4年生にも広げる。学生の正規採用につなげたい企業側の意向を反映し、修了後に期間が空かないようにする狙い。国内の労働力減少やインバウンド増加を受けて外国人材のニーズは高まっており、インドネシアでも同様の仕組みを試験的に始める。
同社のインターン制度では、連携する大学の学生に最大1年間の就業体験を行ってもらう。台湾の大学の卒業時期(6月)を踏まえ7月に開始。一定以上の日本語能力とコミュニケーションスキルを持つ学生が観光や宿泊業、レジ、商品管理、設計・開発などで実務に就く。新卒中途を問わず日本人材の確保が難しくなる中、外国人インターン生の採用を望む企業は増えている。一方、現在は3年生が参加するため、学生は帰国後の1年間で企業への興味を失ってしまうケースがある。インターンは単位認定され、修了直後の卒業も可能なことから、4年生に門戸を開く。
同社は日本の文科省に相当する現地政府機関との協力の下、現在は国立3、私立7の計10大学と連携している。うち2校は夏休み2カ月間の「サマージョブ」の対象。インターンと就職(高度人材、特定技能)の合計実績は3年間で十数社に57人。
インドネシアではトライアルとして公立、私立の計2大学でスタートする予定。江夏社長は「インドネシアの大学生は概してブルーカラー(現場作業)の仕事に抵抗感が薄い。人手不足が特に深刻な製造業などの需要に応えられると期待している」と話した。
特定技能人材の定着へ
並行して、一定の専門技能を持つ外国人材「特定技能」の定着に向けた取り組みにも注力する。来年度から、母国などで同在留資格を取得した人材を正社員雇用してもらうための紹介事業を本格的に始める。
転職への障壁が極めて高い技能実習に比べ、特定技能では好待遇などを求めて人材が流動しやすい。中でも来日後に同資格を取得した人は、既に日本での生活に適応しているといった要因で、その傾向が強い。半面、外国で合格した人は長期就労が見込みやすいという。同社ではミャンマーから宿泊、外食、介護など、インドネシアからは食品工場やビルクリーニングなどの業種に人材を紹介。受け入れ手続きのサポートも行う。費用は入社時のみ発生し、組合への加盟料などは不要。早期退職の場合は費用請求しない点も特長とする。