飲料販売のヤクルト山陽(西区福島町、大澤誠社長)は11月、新事業で実家じまいや空き家問題など住まいの多様な悩みに応じた事業者を紹介するサービスに乗り出した。ヤクルトグループで初の取り組み。同社で働く700人以上のヤクルトレディが、配達先の顧客からこうした相談を受ける例が多かったことから企画。専門家の監修の下、相談受け付けから事業者紹介までの一貫サポートを顧客負担なしで行うことで、顧客満足度の向上ほか社会問題の解決に貢献したいとする。
サービス名は「紹介のとなり―住まいの安心窓口―」。ヤクルト山陽の社員を含む相談員3人体制で行い、売却、リフォーム、活用で各10社以上と提携する。例えば実家を改装するか売却するか悩む人に対し、自宅など顧客が希望する場へ相談員が出向きヒアリングを実施。改装する場合は見積もりを提示し、売却であれば提携業者へつなぐ。対応エリアは広島県内とし、山口など他県の販売会社に問い合わせが来た場合はヤクルト山陽へ引き継ぐという。
空き家コンサルティングを手掛けるキャリーライフ(安佐南区伴中央)が監修。大手ハウスメーカーや工務店などに計20年間勤めた中川儀幸社長の経験や知見を生かし、相談員のスキル習得に向けた研修を行う。ヤクルト山陽が成約先の業者から紹介料を受け取るほか、キャリーライフへはコンサル費を支払う仕組み。ヤクルト山陽サステナ推進部の長田宗一郎氏は「住まい相談は事業の柱という位置付けではなく、社会貢献の一環として最低限の売り上げが確保できれば十分。そのため手数料も低水準に設定している。これまで自社が築いてきたネットワークと信頼を生かし、お客さまの大切な実家を〝負の遺産〟としないためにもサポートしていきたい」と話した。
同社はヤクルト山陽、新広島ヤクルト、山口ヤクルトの3社が合併し2022年に発足。23年からは老人ホームなどを探している人に施設を紹介するサービス「紹介のとなり」も手掛けている。