労働者派遣事業、外国人材コンサルティングなどの日本ワールドビジネス(JWB、中区紙屋町、後孝志会長)はインドネシアの大学と、学生が日本の企業・団体で実習するインターンシップ協定を拡大している。今年7月にマカッサル観光ポリテクニック国立大学、ペジュアンレプブリックインドネシア大学(機械工学)と協定し、年内にはパル衛生大学とも介護分野で内定。9月にひろぎんホールディングスと共同出資で設立したひろぎんワールドビジネス(同、社長同)も同協定を予定する。既に結んでいる国立のハルオレオ、ハサヌディン、タドゥラコの3大学長が来広し、10月30日に「海外グローバル人材受入セミナー」を開催。翌日には湯﨑英彦県知事を表敬訪問する。マカッサル観光大学は同国観光省直轄で人材育成を担う観光ポリテクニック6校の一つで、観光開発の潜在的可能性が高い南スラウェシ州マカッサル市に設置された3年制と4年制の学校。ホスピタリティー、観光、旅行学科の下にフードプロダクション、客室マネジメントなど8プログラムがある。学生総数500人、教職員80人規模。ペジュアン大学も同市にあり、生徒数約2000人の私立大学。機械工学を学ぶ学生のインターンシップ実習を予定する。看護・介護系のパル衛生大学は中部スラウェシ州のパル市にあり、介護分野で計画。他に東南スラウェシ私立大学(南スラウェシ州、学生数約5000人うち機械工学部約100人)、メダンアレア私立大学(北スマトラ州、学生数約1万人うち工学部約800人)も訪問し、協定締結を見込む。海外大学インターンシップは、海外の大学生が学業の一環で日本企業などで報酬を得ながら実習を行う制度。1回1年以内かつ通算で就学期間の2分の1以内で行える。JWBは2021年12月から始め、24年8月時点でハルオレオ大は計152人、ハサヌディン大は計82人、タドゥラコ大学は計49人で、3大学合わせ累計283人に。ハルオレオ大の2人がインターンシップ後に自動車部品メーカー・すぎはら(安芸区)にエンジニアビザで就職するケースも出ている。後会長は「インターンシップの日本企業のニーズは高く、現場のリーダー候補として中長期的な雇用につなげたい。インドネシア教育文化省も積極的で、将来は30〜50大学と提携し現地日本語学校も現在の4から10に増設したい」と話している。
担当記者:大谷