ソフトウエア開発などのデジタルソリューション(東区矢賀新町、上田寛治社長)は、自動車部品を熱処理する際の複雑な工程作成を大幅に効率化する仕組みを実装した。基礎を広島大学などが開発し、同社が実運用システムを構築。第1弾としてナガト(南区)の熱処理工場で実証し、通常は約2時間かかる業務を1秒で代替できた。人手不足や生産性向上といった課題解決につながるツールとして今後、幅広い企業に導入を促す。
広島大とNTTデータグループが共同開発した最適化ツール「QUBO++」は、製造業の作業スケジュールや物流業の配送ルートといった、多様な組み合わせが考えられる状況での解を高速で導き出せる。同ツールを活用し、ナガトの月見工場で行われる熱処理工程を最適化した。例えば複数の炉で加熱・冷却を並行する中で、冷却用ファンの回転数の切り替えに伴う作業停止時間などを瞬時に計算。結果を基に効率的な作業工程を自動生成する。同工場での実データで検証した結果、ほとんどのケースで熟練したオペレーターと同等の計画を立てられたという。
このシステムでは高効率の解を複数提示することもできるため、候補の中から納期などの優先度を考慮して人間が最終的な判断を下せる。また高スペックの計算環境やGPU(画像処理装置)が不要で、標準的なPCがあれば活用できるのも特長。デジタル社では今回の実績を踏まえ、熱処理だけでなく多様な業種に向けてQUBO++の検証〜本導入を支援したいとする。
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