せとうちDMO(広域観光振興組織)は8月8日付で第2種旅行業(国内旅行の主催と国内・海外旅行の手配)の登録を行い、「せとうちDMC(ディスティネーション・マネジメント・カンパニー)」と銘打つ事業ブランドを立ち上げた。本年度は旅行会社やメディア、インフルエンサーを招いて視察ツアーを企画し、瀬戸内エリアへの誘客促進を目指す。

せとうちDMOはこれまで観光プロダクトの開発をはじめ、調査に基づくマーケティング戦略などを通じ、瀬戸内の魅力を国内外に発信。観光地域づくりや需要創出に取り組んでいる。2023年3月には、観光庁の「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり事業」モデル11地域の一つに「せとうちエリア 世界に類を見ない多島美と、暮らし、アートの融合」が選ばれた。今年4月にマスタープランとして、瀬戸内7県を訪れる外国人の満足度や観光消費額を毎年高める目標や施策を公表。30年に来訪者満足度80%、再訪意向度83%、外国人の延べ宿泊者数1200万人泊と経済波及効果2030億円などを掲げている。同エリアは瀬戸内海を中心に東西にわたる海道や街道が国内外の人やモノの往来を生み、さらに南北にも川を通じて山の幸の運搬や人の移動があり、海から持ち込まれた文化が各地域の特性と混じりながら定着し、伝統を育んできた。こうしたエリア全体のコンセプトを「オーセンティック(本物)ジャパン:せとうち」とし、芸予諸島周辺、淡路島周辺など四つのコアゾーンに区分。自然、食、芸術・芸能、風習など、その土地ならではの価値を深掘りすることで観光地域づくりを図る。将来、これらを戦略的なコンセプトやストーリーでつなぐルートを開発し、関係者と連携しながら周遊観光を促す。

担当記者:吉田

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