迫 勝則のカープの独り言 / No.916
カープ創設から75年。さまざまな打者たちが球団史を彩ってきた。昭和は山本浩二や衣笠祥雄、平成では新井貴浩や鈴木誠也などが打線の軸となり、チームを優勝へと導いた。
そこで2025年型のカープ打線の骨格のようなものを見てみたい。まず打線の中で大切な二つの点を形成するのは〝大人〟の打撃ができつつある小園海斗と右手中指骨折で出遅れた坂倉将吾ではないかと思う。この2人で打線を安定させる。両者が打つのが好ましいものの、もしどちらかが不調になったとしてもチームとして中心点がつくれる。
走者を返す役割を担う4番打者は、次第に末包昇大に固まりつつある。ただ長いシーズンを考えてみると、まだ流動的。もう少し時間をかけてみないと、本当の4番の実力は分からない。その前後を打つファビアンと、左脇腹のケガから復帰したモンテロのエンジンが掛かってきた。彼らが得点源の中心になるが、さらにその周辺を固める選手も大切だ。どこでも打てる菊池涼介、野間峻祥、秋山翔吾らは安定して力を発揮することができる。また、とてつもない将来性を感じるルーキー佐々木泰、成長株の中村奨成も、ある意味でカギを握りそうだ。
これらが現時点でうっすらと見えてきた25年型のカープ打線である。ただ、この骨格になる選手の平均的な働きだけではチームは強くならない。できればベテランであれ、若手であれ、誰か一人くらいはこれらの想定を超越するほどのスーパーな活躍をする選手が出てきてほしい。そうなれば、球史にひときわ輝く打線になる。
PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」