呉海自カレー事業者部会(内野靜男会長)は、主な収益源であるレトルトカレー販売を発足当初の10種類から20種類に増やし、2023年度は年間販売6万個に拡大した。店舗の来客とレトルトとの両輪で呉海自カレーの普及を加速しており、ネット販売や卸先の開拓に注力し、30年までにレトルト10万個の販売を目指す。呉海自カレーは、海上自衛隊・呉基地に所属する艦艇などで食べられているカレーの味を呉市内の飲食店が忠実に再現し、観光振興につなげる取り組みで、24年度で事業化10周年を迎えた。今年度は居酒屋 利根本店の「護衛艦とね特製ビーフカレー」など22 店舗が加盟する。多くの提供店が価格1000円からに設定する中、レトルトは原材料などを工夫し、700円で販売。海自カレーのレトルト化は呉が初めてで、これに倣い横須賀や佐世保などにも広まった。提供店舗のほか、大和ミュージアムなどの観光施設やアマゾンなどのネット販売に加え、呉・広島市内のスーパーでも取り扱いがある。広島フードフェスティバルをはじめ、よこすかカレーフェスティバルなど、呉海自カレー提供店舗が交代で県内外のイベントにも積極出店している。10月14日には加盟全店舗が出店する「呉海自カレー・呉グルメフェスタ2024」が海上自衛隊呉基地係船堀地区(呉市昭和町5-2)である。10周年を記念した写生・絵画コンクールなどの作品展示に加え、通常の「呉海自カレー」のほか、4種類の呉海自カレーをチケット制で食べ比べできる「呉海自カレーバイキング」などを用意する。テレビ番組「西村キャンプ場」出演のお笑いコンビ、バイきんぐの西村瑞樹さんのトークショーや、艦艇一般公開なども実施。同事業者部会は25年2月から予定されている大和ミュージアムの改修・休館を見据え、新たな観光振興策などを思案する。

担当記者:高見

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