大型船舶部品・工作機械部品加工などの伸光工業(東広島市黒瀬町大多田65-24、木村雅也社長)は7月25日、ベトナムに現地法人「ベトナム シンコウ」を設立した。南部のドンナイ省のニョンチャック3工業団地に工場を開設し、11月に稼働予定=写真=。日系企業から上下水道ポンプ部品や鉄道関連部品などを受注しており、現地での製造を計画している。2020年に日本のNCネットワーク主催のハノイものづくり商談会にオンライン参加したのを契機に現地企業と関係を構築。22年からベトナム企業に製造委託を始めた。日系メーカーやベトナムの中堅メーカーから受注があり、現地での生産を強化するため、5月に法人設立を申請し、7月25日に認可された。社長は木村社長が兼務し、資本金は19万8000US㌦(約2900万円)。工場はレンタル工場で平屋288平方㍍からスタート。オークマ製のマシニングセンタやNC旋盤などを導入する。今後内装や電気工事を行う予定。ニョンチャック3工業団地はホーチミン市から車で40分で、近くに港があるほか、ロンタイン国際空港の建設が予定されている。高速道でタイなどへのアクセスも良く、多くの日系企業が進出している。現地法人は伸光工業で働くベトナム人の特定技能、実習生各1人が帰国するなど5人でスタート。現地の機械加工などの協力会社、鉄・ステンレス・鋳物などの素材調達会社、人材派遣会社とネットワークを築き、工場増設を含めた事業拡大の構想もある。伸光工業は木村社長の父が1998年に創業し、99年に法人化。2代目の木村社長は2008年に就任した。主に大型船舶プロペラシャフト軸受部品、工作機械のスライドテーブルなどの部品、蒸気ポンプ・タービン部品などを製造。21年には海外鉄道関係の車両車輪ギアケース製造などで、本社隣地に第2工場を新築した。

担当記者:大谷

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