出版不況を打開しようと、斎藤健経済産業相が立ち上げた書店の振興プロジェクト(PT)に地方局で唯一参画。本省を支援するほか、局独自にPTチームを立ち上げた。「きっかけは2021年度、新たな政策立案のための調査コンペに手を挙げ、広島と岡山県で書籍とギフト商品を併売するキャンペーンを仕掛けたこと。経産局による書店振興の取り組みは過去に全国でも例がなく、本省から声を掛けてもらった」本省と連携し、減少の続く書店が担う情報発信や多様な文化に触れられる拠点としての価値を探る。5月、局内に11人体制の部署横断チームを設置。大学と連携して書店の価値を定量化する調査・研究を行うほか、読書好きの経営者やメディア関係者による座談会、本のリレー紹介などを計画する。書店経営者向けに補助金などの支援策をまとめたガイドブックも制作する。1983年生まれ。図書館司書だった母親の影響で、幼い頃から本の虫。今は経済・経営や小説など年60〜70冊ほどを手に取る。「読書の習慣があったからこそ、今の自分がある。2020年に本通商店街から書店がなくなったのにショックを受けた。本を売る機能以上の書店の価値を見える化できれば」
担当記者:梶原