自動車部品メーカーのヒロテック(佐伯区石内南5-2-1、鵜野徳文社長)は生産設備を製造する米国のヒロテックアメリカ(ミシガン州オーバーンヒルズ)を1万2000平方㍍増設し生産能力を増強した。ゼネラルモーターズ(GM)のピックアップトラックの生産設備を受注し、GMの米国内の工場に据え付ける。ヒロテックメキシコ(グアナファト州シラオ市)も1万2000平方㍍を増設し、ドイツのメーカーのメキシコ工場向けにボディ部品を生産する。ドイツのメーカー向けに車体部品を製造するヒロテックマニュファクチャリングドイツ(バイエルン州ガイゼルへーリング市)も同メーカーのミュンヘン近郊の工場向けに新たにトランクリッドの製造を予定。現在工場増設のために敷地を造成中で、早ければ2024年度中の着工、26年度の稼働を見込んでいる。

ヒロテックアメリカは、GMの北米工場で生産される全車種のドア生産設備を設計製作している。GMの主力商品であるピックアップトラックのモデルチェンジが今後数年にわたり計画され仕事量の増加が見込まれるため、23年に工場増設分を含め延べ3万5000平方㍍に増床し、ドアなどの組み立てラインの仮設スペースを拡大した。ヒロテックメキシコは、マツダやGMのメキシコ工場向けにドア、ボンネット、マフラーなどを製造。工場の増設工事は25年2月末完成予定で、増設部分を含め延べ2万2000平方㍍に増床し、リフトゲート、トランクリッド、ボンネットの組み立てラインを導入して、年間各15万台分を生産する計画。増設に伴い従業員を増員する。メキシコ・サンルイスポトシ州のドイツメーカー工場に、27年2月から納入を始める予定。ヒロテックマニュファクチャリングドイツは1万1000平方㍍を増設し、約2万7000平方㍍に拡張する計画。増設に伴い新たにトランクリッドの組み立てラインを導入し、従業員を増員する計画。ドイツメーカー向けに年16万台分の部品製造を予定している。日本でもマツダのラージ商品群に対応し、防府工場のプレスラインを更新。従来の1300㌧から2000㌧プレスにするなどドアの大型化に備える。

担当記者:大谷

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