昨年11月に発売されたマツダMX-30の新モデル、ロータリーエンジン(RE)を搭載した「MX-30 Rotary EV」に試乗した。同モデルはREを発電機として使うプラグインハイブリッド車(PHEV)。「ノーマル」「EV」「チャージ」の三つのモードがあり、全てモーターで走行する。今回はノーマルモードで運転した。発進時から動きがなめらかで加減速もスムーズだ。運転中の車内は静かで、REの稼働時にかすかに音が聞こえる程度。もちろん停車時なども振動をほぼ感じない。ナビゲーションのモニターには電気の流れをリアルタイムで映した。走行中はバッテリーからモーターへ電気が供給され、上り坂など電力消費が大きくなる場面ではREからバッテリーへ給電していることが分かる。REは平坦な道を走行中も発電に備えて時々メンテナンス稼働している。目的地で車のバッテリーを電力供給に使いたいときなどは、走行中にREで発電して必要な電力をバッテリーにためる設定もできる。同モデルのバッテリー航続距離は最大107㌔、RE用のガソリン容量は50㍑。充電は普通と急速に対応し、道の駅などの充電スタンドを利用できるほか、充電設備がない場合は、ガソリンを給油してREの発電電力で走行距離を伸ばすことができる。今の充電インフラの状況を考えると支持が広がるかもしれない。同車は昨年10月、日本に先行して欧州で発売され、12月単月で856台を売り上げた。同国内販売台数は192台だった。

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