賃貸マンション「月光」シリーズのスカイクリエーション(中区鉄砲町、蒲原陽平社長)は2023年11月期決算で売上高30億円を突破した。新築賃貸マンション11棟・320戸を販売し、前年比77.4%増の31億3529万円を計上。経常利益は同10倍の2億118万円となり、共に過去最高を更新した。物件用地の仕入れ先として潜在顧客(土地売却希望者)を掘り起こすインサイドセールスが成果を上げ、今期は売却額50億円相当の物件を完成する見通し。
投資用不動産への融資引き締めで購入希望者が資金調達しづらくなった17〜19年ごろから、企業や高所得者層など新たな販売先を開拓してきた。その後、日銀の金融緩和政策などで賃貸住宅を含む不動産投資市場が上向く中で、客層の厚みが販売増に結びついた。社宅の需要も取り込んでいる。仲介を挟まない販売戦略が奏功し、利益も押し上げた。販売実績は呉市本町のRC造2棟・計100戸に加え、インサイドセールスで引き合いの増える福山・岡山エリアがけん引した。今期の販売予定物件は福山市の計9棟180戸、岡山市3棟122戸、呉市2棟96戸、安芸区船越南15戸、中区榎町4戸で、福岡県で初めての物件(東区原田、24戸)も計画。このほかの手持ち用地を合わせ、建物完成後に全て売却すると50億円に及ぶが、自社運用も検討している。同社は分譲マンションと同水準の住環境をコンセプトにした1LDKの賃貸マンションを手掛け、用地の仕入れから開発、完成物件の販売までを一貫する。仕入れの面では土地売却を勧めるダイレクトメールを送る専任部門の人員増強を進めている。