中区十日市町に本社を置く総合建設業。2014年8月に発生した土砂災害から10年の節目に、同社が施工を手掛けた安佐南区緑井の鳥越川1号砂防えん堤を2月末までライトアップしている。

「災害を風化させないためにできることを模索する中で、温井ダムのライトアップを思い出した。砂防えん堤は21年8月の豪雨で実際に土砂をせき止めた実績があり、復興の象徴にもなり得る。多くの人の記憶にとどめることで、いつ起こるか分からない災害への備えにつなげたい」次世代を担う若手に企画してもらおうと、23年9月入社の布野祥子さんを担当に指名した。同災害で被災したアルバイト先の復旧作業を経験しており、当時を思い出しながら取り組んだという。布野さんは、「ライトアップに加えて、正面の広場にはイルミネーションを設置した。明かりの先には、災害から復興した街並みが一望できる。被害にあった方々に追悼の意を表すとともに、町の再建に尽力した地域の人たちの力強さを感じてほしい」能登半島地震に車両運転で従業員6人を派遣するなど、復興支援に力を入れている。