地域経済 2025.07.10

広島大学 機械の精度高める新技術「ゆらぎ」捕捉、実用化へ

広島大学大学院先進理工系科学研究科の村松久圭准教授は、産業用機械や電子機器などの動作精度を悪化させる「高調波」の影響を低減する技術を開発した。高調波の微少な乱れを精密に捉える手法により、制御アルゴリズム(計算方法)を導出。既に産業用の多軸ロボットで効果を確認しており、今後は多様な機械・電気システムへの実装を目指す。
高調波は家電、OA機器といった半導体を使用するさまざまな装置から主に発生し、例えば日常生活ではテレビの映像・音声のちらつきや電子機器の不調を引き起こす。また名古屋市科学館で1994年に起きた受電設備の爆発事故の原因ともされている。電気機器メーカーや電力会社などが対策を行っているが、高調波は一定の周期で起こるのではなく、振動の幅や周波数にわずかな「ゆらぎ」が発生する。そのため、緻密な同じ作業を何度も繰り返す産業用ロボットなどでは精度に悪影響が及ぶケースがある。
村松准教授の研究ではその「ゆらぎ」を推定。結果に基づき、ゆらぎを発生させる外乱の準周期性(1周期ごとの変化が緩やかな、おおよそ周期的な性質)を独自に定型化し、それを的確に捕捉して機器への影響を打ち消す制御アルゴリズムを開発した。これにより、外部からの振動による機器への影響を従来の手法に比べ50%改善させた。準周期性に着目した研究は世界的にも珍しいという。同大学では、人手不足により需要が高まる産業用ロボットのさらなる精度改善に取り組むほか、他の分野への応用も図るとしている。

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