県内小型旅客船の信頼性向上を図る
宮島周辺を中心にクルージング事業を展開するティーズカンパニー(佐伯区八幡東、塚本雅彦社長)は6月14日、小型船などで一般不定期航路事業を展開する県内3社と協力して「広島クルーズ安全推進協議会」を発足した。観光需要の高まりで増える新規登録事業者向けの海上講習などを定期的に開き、技術と安全性の向上を図る。今後は県内の同業者175社(個人含む)全ての加盟を目指す。
海上保安庁指定の海上安全指導員を務める塚本社長の呼び掛けに江田島市のクリエイティブジャパン、竹原市のせとうちクルーザー、廿日市市のRS宮島クルージングが賛同した。今後は緊急時の訓練や整備講習などを主催するほか、海保や小型船安全協会が開く安全講習への参加を促す。2022年4月に北海道知床半島沖で起きた小型観光遊覧船の事故を受け、今年4月に海上運送法などが改正。小型クルーズ船などの事業者は27年3月末までに安全統括管理者と運航管理者の選任、「一般不定期航路事業」への登録が義務付けられ、陸上の運航管理者と船長が連絡、協議などを行える体制の確保が必要となった。他方、同講習は座学と机上演習のみで海上実習の義務はない。これまでも実際の運航中に初めてトラブルに遭う事業者は多く、県内でも観光地に定期航路を持つ大型旅客船や遊覧船さえ軽微な事故が散発しているという。
同会の運営に収益性は求めず、より多くの人に加盟してもらうため登録費は不要。必要に応じて参加者で実費を負担して運営する。塚本社長は「最優先であるはずの安全性が依然としておろそかにされる事例が多い。将来は加盟していれば利用者が安心できるような信頼ある組織に育てたい。観光業の品質向上に寄与できれば」と話した。
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