自動販売機の設置、整備などの富士ベンダーサービス(福山市駅家町、大内晋社長)は廃棄予定だった自販機を活用し、仕入れたオリジナルグッズなどをカプセルトイとして売るサービス「ガチャCAN」を4月に始めた。親会社で自販機整備業のアイナス(兵庫)と共同で企画。ボタンを押すとボトル型のバイオマスプラ容器に入った商品がランダムで出る。1台当たり月6万円の売り上げを見込んでおり、年内に県内の商業施設や観光地などで100台の設置を目指す。
主に修理費が高額な温度調整機能が壊れた機械をアップサイクル。富士社が店舗や施設などに無料で設置し、グッズメーカーや商社などから商品を消化仕入れ(納品ではなく販売時を仕入れとする形態)して補充する。自社で在庫を抱えないことで商品の流動性を高め、人気商品を増やして収益性を向上させたいとする。また自販機のオリジナルラッピングを有料で受け付ける。商品売り上げの一部を手数料として回収し、設置場所の事業者に支払う謝礼との差額を同社の収益にする。電気代(月額1000円以下を想定)は同事業者が負担する。新規事業課の阿部洋主任は「商店街の空きテナントなどデッドスペースに設置し、小物など販路に困っている業者が活用すれば、場所を貸す側とグッズメーカーの双方に利益が生まれる」と話す。
大阪のボトルメーカーと新たに開発した容器はバイオマス原料10%の含有を示す承認を取得。直径5・8㌢、長さ20㌢と12㌢の2種展開で、20色を用意するほか、特別色やラベルも作れる。従来の機械は飲料缶を想定して一定の重量がなければ落下しないが、軽量ながら通常の球形カプセルに入らない大きい商品も落ちるよう改造した。既に高速道路のサービスエリア管理業者などが導入を検討しており、プロスポーツやイベント会場でも活用を想定する。
1978年設立。自販機のメンテナンスで中国地方トップの台数を誇る。2023年11月に後継者不在のためアイナスに株式譲渡した。24年3月期の売上高は7億3000万円。